[40代の家族論 第1回]【有限性】あと何回、一緒にご飯を食べられるか?「18年間のカウントダウン」

家族愛

平日の夜、疲れ果てて帰宅し、すでに眠りについた子供たちの寝顔を眺める。 休日の朝、騒がしい声で目が覚め、慌ただしく食事を済ませる。

そんな「当たり前」の日常の中にいると、私たちはつい忘れてしまいます。この光景には、明確な**「終わり」**があるということを。

40代になり、子供たちが少しずつ自分の足で歩き始めた今だからこそ、直視しておきたい現実があります。

1. 家族で過ごせる時間は、驚くほど短い

ある統計によると、親が子供と一緒に過ごせる時間の合計は、母親で約7.6年、父親で約3.4年と言われています。そしてその時間の約7割は、子供が小学校を卒業するまでに終わってしまうという説もあります。

18歳で大学進学や就職のために家を出ると仮定すれば、私たちの手元にある「家族全員で囲む食卓」のチケットは、残りの枚数がはっきりと数えられるほどになっているのです。

「いつか時間ができたら旅行に行こう」 「仕事が落ち着いたらゆっくり話そう」

その「いつか」が来る頃には、子供たちはもう私たちの隣にはいないかもしれません。

2. 「何のために頑張っているのか」の答え

40代サラリーマンは、組織の中でも責任ある立場になり、最も忙しい時期を過ごします。 プレッシャーに押しつぶされそうになる夜、私たちは自分に問いかけます。「俺は、一体何のためにこんなに必死に働いているんだろう?」と。

出世のため? 老後の安心のため? もちろんそれらも大切ですが、その根底にあるのは**「この幸せな時間を守りたい」**という願いではないでしょうか。

妻の笑顔、娘の成長、息子の無邪気な笑い声。 私たちが歯を食いしばって戦っている本当の理由は、この小さな「居場所」を維持し、彩るためだったはずです。

3. 「期間限定」だからこそ、日常がギフトになる

「この時間は永遠ではない」と意識することは、悲しいことではありません。むしろ、今の退屈な日常を「最高の贅沢」に変える魔法です。

  • 騒がしい食事の音は、あと数年で静寂に変わる。
  • 洗濯物がいっぱいのカゴも、やがてはスカスカになる。
  • 「パパ、見て!」という呼びかけも、いつの間にかなくなる。

そう思うと、散らかったリビングも、忙しない朝の準備も、愛おしい「限定品」のように思えてきませんか?

4. 今日からできる「小さな優先」

時間を増やすことはできませんが、時間の「密度」を変えることはできます。

  • 帰宅後、まずはスマホを置いて妻の話を聞く。
  • 子供の何気ない質問に、パソコンの手を止めて向き合う。
  • 「美味しいね」と言い合える食卓を、意識的に作る。

大きなイベントは必要ありません。ただ、「今、この瞬間が二度と戻らない奇跡である」と思い出しながら過ごすだけで、家族との時間は劇的に深まります。


結びに:カウントダウンを「今」を愛する力に

子供たちが巣立つその日まで、あと何回一緒に笑い、あと何回一緒にご飯を食べられるでしょうか。

そのカウントダウンを、寂しさとしてではなく、**「今を全力で大切にするためのエネルギー」**にしていきましょう。40代の私たちに許された最も贅沢な仕事は、この限られた時間を、後悔のない愛で満たすことなのです。

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